昨日の電話で彼を傷つけてしまった。
私が故意で言ったことではないことも、そして、彼に対する侮辱でもないことも互いに知っているが、彼が嫌だと思ってしまったことに変わりはない。
ざっくり言えば、身内への愛の大きさを語った。身内への愛と彼への愛は別物である。もちろんそれは彼も理解しているけれど、寂しそうな声をしていた。
普段、大らかで穏やかな口調の彼の声に覇気はなくしょんぼりしていた。
いつだって、傷つけてから、その後悔に気づくもの。
行動や態度でしかこれからの誠意は伝わらないだろう。
薄い青の空を眺めながら、今日は髪を切りに行く。